精米歩合（せいまいぶあい）のわかりやすい解説

精米歩合は、日本酒を語る上で欠かせない最も基本的な知識です。この仕組みと、それによって決まる日本酒の種類を理解しておくと、ビジネスシーンでの接待や、大切な方とのデートで日本酒を選ぶ際、スマートに銘柄を提案できるようになります。

まずは、精米歩合の基本と特定名称酒の種類、そして役立つシーンでの活用法を解説します。

精米歩合とは？（基本の解説）

精米歩合とは、玄米を削って残った部分の割合を示す数値です。

• 精米歩合70%：玄米の外側を30%削り、残った70%を使用。
• 精米歩合50%：玄米の外側を50%削り、ちょうど半分の中心部分を使用。

数字が小さいほどお米をたくさん磨いており、雑味の元となる表面の成分を取り除き、中心のデンプン質だけを使っていることになります。これにより、日本酒の味わいが大きく変化します。

特定名称酒の精米歩合と原料一覧

法律に基づき、精米歩合と原料（醸造アルコールの有無）によって名称が定められています。

ビジネスやデートで役立つ知識

この知識は、飲食店での注文や会話をスムーズにします。

1. 相手の好みに合わせて提案する

日本酒の好みを尋ねられた際や、選ぶ際に役立ちます。

• 「すっきり、フルーティーで華やかな香りが好き」という方には、精米歩合が低い「大吟醸」や「吟醸」をおすすめできます。「フルーティーな香りの純米大吟醸はいかがですか？」といった気の利いた一言がスマートです。
• 「お米の旨味やコク、しっかりした味わいが好き」という方には、精米歩合が高い「純米酒」や、あえて精米歩合80%などの銘柄を選んで個性を楽しむ提案ができます。

2. スマートな注文と会話のネタにする

知識をひけらかすのではなく、「このお酒、精米歩合が50%以下だから、すごくクリアな味わいなんですよ」といった形でさりげなく知識を披露することで、会話が弾みます。

「純米」は米と米麹だけで造られた証拠、「純米なし」は醸造アルコール添加によるキレ味や香りの違い、という点を押さえておけば完璧です。