【企業雑学シリーズ】アサヒビール

アサヒビールの雑学

アサヒビールは日本の大手ビールメーカーとして知られていますが、その歴史や商品開発の裏側には、企業の危機や復活劇にまつわる興味深い「雑学」が数多く存在します。

目次

マルエフとスーパードライにまつわる雑学

「通称マルエフ」の由来

アサヒの商品「マルエフ」は、元々社内の開発記号でしたが、そのまま愛称として定着しました。「エフ(F)」の由来は当初、会社復活の願いを込めた「フェニックス(Phoenix)」でしたが、頭文字がPであったことが後に判明したため、「幸運(Fortunate)」という意味にひっそりと変更されました。この経緯を踏まえ、缶やPOPには現在「Fortunate Phoenix」と表記されています。

幻のビールからの復活劇

「マルエフ」は一時期、飲食店限定での提供となり「幻のビール」と呼ばれていましたが、ファンの声に応えて2021年9月から缶ビールとして全国販売され、商品名に込められた「復活」を現実のものとしました。

ビール業界の常識を覆した「スーパードライ」

1987年に「アサヒスーパードライ」が発売されるまで、日本のビール業界には「消費者はビールの味の違いが分からない」という固定観念がありました。しかし、スーパードライの「キレのある辛口」という特徴的な味は消費者の圧倒的な支持を集め、この常識を大きく変えました。

爆発的ヒットによる「ドライ戦争」

スーパードライの成功は社会現象となり、翌年には他社も追随してドライビールを発売。一大「ドライ戦争」ブームを巻き起こしました。

本社ビルにまつわる雑学

ビールジョッキ型の本社ビル

東京・浅草にあるアサヒグループ本社ビルは、遠くから見ると巨大なビールジョッキのように見えるデザインが特徴です。金色のガラス張りの部分がビール、最上部の白い部分がビールの泡を表現しています。

浅草にあるアサヒグループ本社ビルの最上階(22階)には、一般の方も利用できる展望ラウンジ「アサヒスカイルーム」があります。
21階からエスカレーターでアクセス可能で、浅草の街並みを一望できる絶景スポットです。アサヒのおいしいビールだけでなく、ソフトドリンクや軽食も用意されているため、お子様連れやお酒が苦手な方でも気軽に利用できます。浅草観光の休憩に最適な場所です。

「金の炎」と言いづらい俗称

本社ビルに隣接する「アサヒグループホール棟」の屋上にある巨大な金色のオブジェは、フランスの著名なデザイナー、フィリップ・スタルク氏が手掛けたものです。 正式名称はフランス語で「金の炎」を意味する「フラムドール (Flamme d’Or)」で、「新世紀に向けて躍進するアサヒビールの燃える心の炎」を象徴しています。 しかし、そのユニークな形状から、東京のランドマークとして親しまれる一方で、地元では「金の○○○」という愛称(俗称)で呼ばれることもあります。 恐れ入りますが、各々で検索してください。このオブジェは全長44メートル、重さ360トンもあります。

まとめ

アサヒビールの雑学は、単なるビールの話にとどまらず、「常識を覆す挑戦」や「困難からの劇的な復活」といった、企業としての歴史や哲学が色濃く反映されたエピソードばかりです。特に「マルエフ」の開発コードネームや、浅草の象徴的な本社ビルのデザインエピソードは、アサヒビールの歴史を語る上で欠かせない象徴的な話となっています。

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