バナナに関する興味深い事実

• バナナは果物であり、ハーブでもある

  私たちが食べているバナナは「果物」として扱われますが、植物学上はショウガ科の多年草に分類される「草（ハーブ）」です。あの大きな「木」のように見える部分は、実際には葉が重なり合った「偽茎（ぎけい）」です。

• 名前に「指」の意味がある

  「バナナ」という名前の語源は、アラビア語で「手足の指」を意味する「banan（バナーン）」に由来するという説が有力です。これは、バナナが房状に並ぶ様子が指のように見えることから名付けられました。

• 和名は「実芭蕉（ミバショウ）」

  バナナの和名は「実芭蕉（ミバショウ）」といいます。江戸時代の俳人・松尾芭蕉は、自分の庵（いおり）の庭に植えたバショウの木にちなんでペンネームとして名乗ったとされています。

• 「バナナで滑る」ギャグの起源

  バナナの皮で滑って転ぶという定番のギャグは、世界共通のイメージです。これは、喜劇王チャーリー・チャップリンが出演した1915年の映画『アルコール先生 海水浴の巻』で披露されたことがきっかけで、世界中に広まりました。

• 黒い斑点は「シュガースポット」

  バナナの皮に現れる黒い斑点は「シュガースポット」と呼ばれ、バナナが完熟して甘さのピークに達したサインです。この状態になると、糖度が増して美味しくなります。

• かつては高級品だった

  現在では手頃な価格で手に入りますが、戦前の日本ではバナナは非常に貴重な高級果物でした。初めてバナナを見た人が皮ごと食べてしまった、という逸話も残っています。

• 今の主流品種は「キャベンディッシュ」

  20世紀半ばまでは「グロス・ミシェル」という品種が主流でしたが、「パナマ病」というカビの病気により壊滅的な被害を受けました。現在、世界中で最も食べられているのは、この病気に耐性を持つ「キャベンディッシュ」という品種です。