なぜペットボトルはあの形?実はつぶれにくくする工夫だった
水やお茶、ジュースなどを入れるペットボトル。
普段何気なく使っていますが、よく見ると、表面には凹凸があり、底も複雑な形になっています。
「どうしてこんな形をしているのだろう?」と思ったことはないでしょうか。
実は、ペットボトルの形には、強度・軽量化・持ちやすさ・運びやすさ・リサイクルのしやすさなど、さまざまな工夫が詰まっています。
今回は、飲料メーカーなどが公開している情報を参考に、ペットボトルがなぜこのような形になっているのかを詳しく見ていきます。
なぜペットボトルは丸い形なの?
ペットボトルの多くは、断面を見ると丸い形をしています。
これは、容器の内部からかかる力を分散しやすいという特徴があるためです。
特に炭酸飲料の場合、飲み物に含まれる炭酸ガスによってボトル内部に圧力がかかります。
四角い容器の場合、角の部分に力が集中しやすくなりますが、丸い形は力を比較的均等に受けることができます。
そのため、ペットボトルの基本的な形として円形が多く採用されています。
ただし、丸ければそれだけで丈夫になるわけではありません。
表面の凹凸や底の形なども含めて、全体として強度を確保できるように設計されています。
メーカー公式の詳しい解説
サントリーでは、ペットボトルの底の形について、飲料の種類によって形状が異なる理由を詳しく説明しています。
サントリー「ペットボトルの底が色々な形をしているのはどうしてですか?」
なぜペットボトルの表面には凹凸がある?
ペットボトルの表面を見ると、縦方向の溝や、波打つような凹凸が入っているものがあります。
これは単なるデザインではありません。
凹凸をつけることで、ボトルを薄くしても変形しにくくするなど、強度を確保するための工夫ができます。
また、凹凸があることで手で持ったときに滑りにくくなるというメリットもあります。
つまり、ペットボトルの表面にある凹凸には、「丈夫にする」と「持ちやすくする」という役割があるのです。
キリンでは、「キリン アルカリイオンの水」の2Lボトルについて、スパイラル型の波打つような凸凹構造を採用していることを紹介しています。
この構造によって、ボトルを薄く軽くしても変形を防ぎ、さらに飲み終わった後につぶしやすくする工夫もされています。
メーカー公式の詳しい解説
KIRIN「2050年に向けて。KIRINの環境取り組みをあらためて振り返る」
なぜペットボトルの底は花びらのような形なの?
ペットボトルの底を見てみると、花びらのように複数の出っ張りがあるものがあります。
この形にも重要な役割があります。
特に炭酸飲料では、ボトル内部に圧力がかかるため、底の部分にも大きな負担がかかります。
そこで、底を平らにするのではなく、複数の足を持つような形にすることで、圧力に耐えやすくしています。
このような形は「ペタロイド型」と呼ばれています。
サントリーによると、炭酸飲料のペットボトルでは、炭酸ガスの圧力に耐えるために底部を強化し、5つの花びらのような足を持つ形状が採用されています。
メーカー公式の詳しい解説
サントリー「ペットボトルの底が色々な形をしているのはどうしてですか?」
なぜペットボトルは軽いのに丈夫なの?
ペットボトルを手に持つと非常に軽く感じます。
しかし、中には1.5Lや2Lもの飲料が入っているため、容器にはかなりの負荷がかかります。
そこでメーカーは、必要な強度を保ちながら、使用するプラスチックの量を減らす技術を開発しています。
サントリーでは、ペットボトルの軽量化を長年進めています。
「サントリー天然水」550mlでは、11.9gのペットボトルを採用しており、2000年と比較して約50%の軽量化を実現したと説明しています。
単純に材料を減らすだけではボトルが弱くなってしまうため、形状や成型方法などを工夫することが重要になります。
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ペットボトルはどうやって軽量化している?
ペットボトルの軽量化は、単純にプラスチックの量を減らせばよいというものではありません。
材料を減らしすぎると、ボトルが変形したり、輸送中に破損したりする可能性があります。
そのため、ボトルの形状や厚さ、成型方法などを細かく調整する必要があります。
日本コカ・コーラでは、東洋製罐と協働して「高延伸・底部軽量化」技術を採用し、500mlの「コカ・コーラ」PETボトルを23gから21gへ軽量化した事例を紹介しています。
このように、ペットボトルの軽量化には、材料だけでなく製造技術や形状設計も関係しています。
メーカー公式の詳しい解説
日本コカ・コーラ「『コカ・コーラ』の100%リサイクルPETボトルで国内最軽量を実現」
なぜペットボトルはつぶしやすくなっているの?
飲み終わったペットボトルをつぶした経験がある人も多いでしょう。
最近では、力をあまり入れなくても簡単につぶせるように設計されたボトルもあります。
これは、使用後の容器を小さくして、保管や回収、リサイクルをしやすくするための工夫です。
サントリー天然水の2Lボトルでは、使用後に約6分の1のサイズまで小さくできる「たたみやすい」設計が紹介されています。
また、「い・ろ・は・す」でも、飲み終わった後につぶしやすいボトルの設計が採用されています。
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なぜペットボトルにリサイクル素材を使うの?
ペットボトルは、使用したらそのまま捨てるだけの容器ではありません。
回収された使用済みペットボトルを再び新しいペットボトルの原料として利用する「ボトルtoボトル」という取り組みも進められています。
使用済みのペットボトルを新しい容器に生まれ変わらせることで、石油由来の新しい原料の使用量を減らすことにつながります。
日本コカ・コーラやサントリーなど、多くの飲料メーカーがこうした取り組みを進めています。
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ペットボトルはどうやって作られている?
ペットボトルは、最初から現在のような大きなボトルの形で作られているわけではありません。
まず、PET樹脂から「プリフォーム」と呼ばれる、試験管のような形をした部品を作ります。
そのプリフォームを加熱して伸ばし、金型の中で空気を吹き込むことで、最終的なペットボトルの形に成型します。
この製造方法によって、ボトルの厚さや形状を細かくコントロールすることができます。
サントリーでは、ペットボトルの自社成型について、こうした製造工程や技術について詳しく紹介しています。
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サントリー「国境を越えた挑戦。世界初の技術でペットボトルを軽量化」
なぜ炭酸飲料のペットボトルは違うの?
水やお茶のペットボトルと、炭酸飲料のペットボトルを比べてみると、形や厚みが異なることがあります。
その大きな理由の一つが、ボトル内部にかかる圧力です。
炭酸飲料では、飲料に含まれる炭酸ガスによってボトル内部の圧力が高くなります。
そのため、通常の飲料とは異なる形状や素材構成が必要になる場合があります。
サントリーのペプシでは、炭酸ガスのバリア性を高めながら軽量化するため、多層構造の「ハイブリッドボトル」が採用されています。
500mlボトルでは、従来の31gから24gへと約23%軽量化したと紹介されています。
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ペットボトルの形には「飲み終わった後」まで考えられている
ここまで見てきたように、ペットボトルの形は、単純に飲み物を入れるためだけに決められているわけではありません。
中身を安全に入れること、持ちやすいこと、運びやすいこと、軽くすること、そして使用後にリサイクルしやすいこと。
これらをすべて考えながら、ペットボトルの形状が設計されています。
普段何気なく手にしている容器にも、飲料メーカーや容器メーカーによるさまざまな技術が使われているのです。
まとめ
ペットボトルが現在のような形をしているのには、さまざまな理由があります。
- 丸い形は内部の圧力を分散しやすい
- 表面の凹凸によって強度を高められる
- 底の形状によって圧力に耐えやすくしている
- 形状や製造技術によって軽量化している
- 使用後につぶしやすいように設計されたものもある
- リサイクルしやすい素材や構造が採用されている
- 飲料の種類によってボトルの設計が異なる
ペットボトルは、ただの「プラスチックの容器」ではありません。
軽く、丈夫で、持ちやすく、運びやすく、そして使い終わった後のことまで考えて設計された製品なのです。
次にペットボトルを手にしたときは、表面の凹凸や底の形を少し観察してみてください。
そこには、普段は気づかないさまざまな技術と工夫が隠されています。
メーカー公式サイトでさらに詳しく学ぶ
- サントリー「ペットボトルの底が色々な形をしているのはどうしてですか?」
- KIRIN「2050年に向けて。KIRINの環境取り組みをあらためて振り返る」
- サントリー「Reduce:軽量化」
- 日本コカ・コーラ「『コカ・コーラ』の100%リサイクルPETボトルで国内最軽量を実現」
- サントリー天然水「環境に配慮したボトルと包装」
- 日本コカ・コーラ「い・ろ・は・す 新容器のこだわり」
- 日本コカ・コーラ「サステナブルな容器へ」
- サントリー「資源をつなげる未来へ」
- サントリー「ペットボトルの自社成型への取り組み」
- サントリー「国境を越えた挑戦。世界初の技術でペットボトルを軽量化」
- サントリー「PEPSI 容器について」

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