3分でわかる商売の知恵|「サンクコスト」とは?
「ここまでお金をかけたのだから、今さらやめられない」
そう考えて赤字の事業を続けると、損失がさらに大きくなることがあります。この判断に関係するのが「サンクコスト」です。
サンクコストを日本語にすると?
sunk cost(サンク・コスト)は、次の2つの英単語からできています。
- sunk:「sink(沈む)」の過去分詞で、「沈んだ」という意味
- cost:「費用」「代価」という意味
直訳すると「沈んでしまった費用」。日本語の経済用語では「埋没費用」と呼ばれます。
海に沈んだものを簡単には引き上げられないように、すでに使ってしまい、どの選択をしても回収できないお金を表した言葉です。
なぜ、この言葉が使われるようになった?
商売では、費用を次の2つに分けて考える必要があります。
- すでに支払い、今後の判断では取り戻せない費用
- これからの判断によって、支払わずに済む費用
この違いを分かりやすくするため、経済学や会計の世界で、すでに投じた費用を「水の底へ沈んだ費用」にたとえる表現が定着しました。
特定の人物が一度に発明したというより、過去の支出と将来の費用を区別するために広まった実務的な言葉と考えるのが適切です。
商売で考えると、どういうこと?
ある会社が、新しい予約システムの開発に300万円を使ったとします。しかし途中で、完成にはさらに200万円かかり、完成しても利用者が少ないと分かりました。
ここで「すでに300万円使ったから完成させよう」と考えるのが、サンクコストに引っ張られた判断です。
最初の300万円は、続けても中止しても戻りません。考えるべきなのは、「追加の200万円に見合う利益があるか」です。
「もったいない」が判断を狂わせる
回収できない費用を惜しみ、不合理な選択を続ける心理を「サンクコスト効果」または「サンクコストの誤謬」といいます。
たとえば、次のような行動です。
- 面白くない映画を、チケット代が惜しくて最後まで見る
- 使っていないサービスを、これまで払った料金が惜しくて解約できない
- 赤字の事業を、投資額が大きいという理由だけで続ける
続けることに将来の価値があるなら問題ありません。大切なのは、過去に使った金額だけを理由にしていないかです。
迷ったときの3つの質問
- 今日初めて知った話でも、同じ選択をするか?
- これから使うお金や時間に見合う成果があるか?
- やめた場合、そのお金や時間を何に使えるか?
まとめ
サンクコストとは、直訳すると「沈んでしまった費用」。すでに使ってしまい、取り戻せないお金や時間のことです。
過去の費用は戻りません。商売では「ここまで使ったから」ではなく、「これから利益が出るか」で判断することが大切です。
人に話すなら、この一言
「サンクコストは、海に沈んだお金のように、もう取り戻せない費用のこと。過去にいくら使ったかより、これから得をするかで考えるのが大事なんだよ」
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